20266.22Mon

犬の食手帳

犬の梅雨の皮膚トラブル「ベタつき・痒み・臭い」を根本ケア!内側から整える食事とは?

梅雨に入り、雨の日が続くと、「なんだか愛犬の体がベタつく」「愛犬から独特の古い靴下のような臭いがする…」なんて感じたことはありませんか?

他にも耳を痒がったり、足先を執拗に舐めたり……
そんな姿を見ていると「早く梅雨が終わらないかな」なんて思ってしまいますよね。

でも実は、梅雨時期の皮膚トラブルは”外の湿気”だけが原因ではありません。
愛犬の体の中で起きている変化が、深く関係しているのです。

今回は、梅雨の皮膚トラブルのメカニズムと、お薬だけに頼らない「食事で内側から整えるケア」を分かりやすくお届けします。

目次

 

まずは、今の状態をチェック

「あれ、最近なにか変かも?」と思ったら、まずここから。
皮膚トラブルは、実は気づいた時にはすでに進行していることが多いサインです。愛犬にこんな変化は出ていませんか?
以下のチェックポイントで、今の状態を確認してみましょう。

【体全体】

  • ☑ ベタベタする、脂っぽい
  • ☑ いつもより体の臭いが気になる
  • ☑ 茶色いベタついた耳垢が出る
  • ☑ 赤みがある
  • ☑ 指の間、わきの下などに赤い斑点がみられる
  • ☑ 換毛期でもないのに毛が抜けている

【しぐさ】

  • ☑ 足の裏や指の間をずっと舐めている
  • ☑ 頻繁に体や耳を掻く

ひとつでも当てはまるものがあれば、皮膚トラブルのサインかもしれません。

特定の犬種のワンちゃんは要注意
特に、次のような犬種のワンちゃんは要注意です。体質や体型、毛の生え方によって、もともとトラブルが起きやすい構造を持っているためです。

 

【特に注意が必要な犬種】

「うちの子は該当する犬種じゃないから大丈夫」——そう思った方も、少し待ってください。実は、どんな犬種でも、梅雨の時期は皮膚トラブルのリスクが上がりやすいのです。

その理由は、この時期に愛犬の体の中で起きている、ある”変化”にあります。

原因は「脂の渋滞」!?梅雨の皮膚トラブルのメカニズム


なぜ梅雨になるとトラブルが悪化するのでしょうか。

実は、梅雨はワンちゃんの体の中で「脂(あぶら)が滞りやすい時期」でもあるのです。


1、代謝の低下

気温と湿度が急上昇する梅雨は、体内の「めぐり」が滞りやすくなり、脂の代謝がスムーズにいかなくなります。

2、皮脂の分泌過剰(オイリー肌)

処理しきれなかった脂肪は体内に溜まり、やがて皮膚から過剰な皮脂として分泌されます。ワンちゃんの皮膚がいわゆるオイリー肌の状態に。

3、菌の増殖と炎症のサイクル

皮膚から出た過剰な皮脂は、マラセチア菌などの常在菌にとって「絶好のエサ」となります。
菌がこの脂を食べて爆発的に増えると、皮脂が酸化して炎症を引き起こします。これが、強い痒み、赤み、ベタつき、ニオイの正体です。

 

皮膚は体内バランスを映し出す「鏡」


このように皮膚で起きているトラブルは、単なる表面の問題ではなく、実は「全身の代謝バランスの結果」がサインとして現れたものでもあります。

梅雨の皮膚対策というと、湿度の管理やシャンプー、塗り薬といったスキンケアを真っ先に思い浮かべるかもしれません。

もちろん、外側である皮膚を清潔に保つスキンケアは、ワンちゃんの不快感を取り除くためにとても大切です。

しかし、それと同時に忘れてはならないのが、「食事」を見直し、”脂を溜め込みにくい体”を作る「内側」へのアプローチです。

だからこそ「食事」を見直すことがまず大切なのです。

 

今日からできる!梅雨の皮膚トラブルおすすめレシピ

メカニズムがわかったところで、「では、実際に何をしてあげればいいの?」という方へ。ここからは、食事で内側から整えるための、具体的な食材とレシピをご紹介します。

この時期のキーワードは「食物繊維」と「腸内環境」

梅雨の皮膚ケアで特に意識したいのが、次のふたつです。

  • 食物繊維(レジスタントスターチ):体内に余分な脂がたまるのを防ぎ、排出をスムーズにする働きがあります。
  • 腸内環境の改善:腸の状態が整うと免疫バランスが安定し、皮膚本来のバリア機能が取り戻されやすくなります。

この考え方をベースに、犬心がおすすめする食材とレシピをご紹介します。まずは、今日すぐに試せる「切って与えるだけ」の簡単食材から。

 

▶ 生のオレンジ(少量)

柑橘類のオレンジは加熱せず、生のままがおすすめ。

● 分量の目安(10kgのワンちゃんの場合)
1回あたり10g。1日3回までを目安にしてください。

▶ 生のイチゴ(少量)

こちらも生のままがおすすめ。オレンジと同じく、少量で十分です。

● 分量の目安(10kgのワンちゃんの場合)
1回あたり1/2粒、1日3回までを目安にしてください。


次に、少し手をかけたアレンジレシピをひとつご紹介します。シンプルな材料でつくれて、飼い主さんも一緒に食卓を楽しめるのがポイントです。

▶ ジャガイモとトマトのポタージュ

材料の割合:じゃがいも:トマト:キャベツ = 6:3:1

● 調理法

  1. ジャガイモは皮をむいてサイコロ状に細かく切る
  2. キャベツはみじん切りにしておく
  3. トマトは湯向きして種をとりのぞき、細かく刻む。(重量は種を取り除いたもので量ります)
  4. ジャガイモ・トマト・キャベツをしっかり浸るくらいのお水に入れて火にかけ、沸騰したら中火にして煮込む
  5. ジャガイモに竹串がすっと通るくらいまで火を通す(約7~8分程度が目安)
    ※お湯が少なくなってきたらそのつど継ぎ足してください
  6. 火を止めて、じゃがいもをマッシャーでつぶしながらスープ状にする(ハンドミキサーがあると便利。ただし、完全につぶれなくてもOK)
  7. 出来上がったスープを冷ましてから、食事のトッピングとして与える

● トッピング分量の目安: 1日の食事量の2割程度がお勧めです。

アレンジ: 腎臓病・肝臓病などでタンパク質制限がないワンちゃんには、鶏肉や豚肉のミンチを加えてもOK。犬種や体の状態に合わせて調整してください。

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One🐶Point

ワンちゃんの分を取り分けたあと、コンソメや塩・こしょうで味を整えれば、飼い主さんも楽しめるポタージュに。同じ食卓を囲む時間も愛犬との大切なケアのひとつです。

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注意

上記はあくまで梅雨の皮膚トラブルに向けたものです。結石などの病気のある場合は症状に合わせて食材をお選びください。ワンちゃんの体の状態に合った選択をしてあげましょう。

 

食事は身体の土台。じっくり取り組む長期ケア

ご紹介したレシピは、ジメジメした梅雨を乗り切るための「お助けレシピ」です。ぜひ今日から試してみてください。
ただし、一つだけ覚えておいていただきたいことがあります。

それは、ワンちゃんの皮膚が新しく生まれ変わる(ターンオーバー)には、約3週間〜1ヶ月という時間が必要だということです。

トッピングやおやつで一時的にケアするだけでなく、毎日の食事そのものを見直すことが、長い目で見た皮膚づくりの土台になります。
皮脂のバランス、内側からのめぐり、皮膚本来のバリア機能——これらをしっかりサポートできる食事を、日々の習慣として選んであげましょう。

「内側からのアプローチ」を意識した、食事の3つのポイント

レシピとあわせて、毎日の食事を選ぶときに意識してほしいポイントを3つにまとめました。

① 脂肪は「量」より「種類」で選ぶ

脂肪は減らせばいいというものではありません。大切なのはバランスです。
皮膚の健康をサポートするオメガ3脂肪酸、エネルギーに変わりやすく体に負担をかけにくい中鎖脂肪酸——こうした”質のいい脂”がバランスよく含まれているかどうかを意識してみましょう。
さらに、ポリフェノールなど脂肪の酸化を防ぐ機能性成分が含まれていると、より体に優しい食事内容になります。

② 腸内環境を整える食材を意識する

皮膚の健康は、腸の状態と深くつながっています。食物繊維をバランスよく含む食事や、善玉菌のエサとなるオリゴ糖が入ったものを選ぶと安心です。
特に皮膚トラブルが気になる時期には、葉物野菜の食物繊維をトッピングとして与えるのもおすすめ。腸の蠕動運動を促し、栄養の吸収を最適な状態に整えてくれます。

◆ おすすめの葉物野菜:キャベツ、白菜など、旬の野菜の葉の部分
◆ 与え方のコツ:お腹への負担を減らすため、よく茹て柔らかくしてから、トッピングとして少量ずつ与えましょう。

③ 免疫バランスへの配慮も意識

免疫バランスも皮膚の健康に大切です。日々の食事に、免疫をサポートする機能性食材を加えるのもおすすめです。

◆ おすすめ食材:ハナビラタケ(免疫機能をサポートする機能性食材として注目)、エノキタケ・ナメコなどのきのこ類

 

まとめ:繰り返す痒み・ベタつきから卒業!梅雨も「サラサラ」な被毛で健やかに過ごすために

ここまで「内側からのケア」をご紹介してきましたが、ワンちゃんを取り巻く「外側の環境」を整えてあげる事もとても大切です。
「内側からの体質づくり」「外側からの清潔ケア」——この両輪がそろうことで、トラブルを寄せ付けない強いバリアが完成します。

菌をよせつけない!家庭でできる3つの「包括ケア習慣」

 

① 濡れたら「即・乾燥」

ワンちゃんが雨などで濡れた場合やシャンプーの後などは、ドライヤーなどで地肌まで完全に乾かしましょう。菌が好む「蒸れ」をなくすため、室内の湿度は50~60%にキープするのが理想的です。

② こまめなブラッシングで「通気性UP」

不要な抜け毛を取り除くだけで、皮膚の風通しはぐんと良くなります。毎日のスキンシップを通じて、皮膚に赤みや異変がないかの「早期発見」にも繋がります。

③ 毎日の食事サポートで内側から「負けない体」に

そして何より大切なのが、すべての土台となる食事です。腸内環境や皮膚に配慮した栄養バランスで、内側からコンディションと免疫力を支え続けましょう。

愛犬と気持ちよく「スリスリ」しあえる毎日のために

愛犬の皮膚は体の内側の状態を映し出す鏡のようなもの。
ジメジメした梅雨の時期こそ、食事から体の中を整えることでベタつきやかゆみ、赤み、ニオイが落ち着き、皮膚のコンディションが変わっていきます。

愛犬も心地よく、家族も気兼ねなく顔を寄せて「スリスリ」できる。
そんな穏やかで幸せな毎日を私たちは食事の力で応援していきます。

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「犬の食手帳」とは、犬の食事について研究していく過程で得た、様々な情報を発信していく「犬の食にまつわる情報マガジン」です。ナチュラル療法食「犬心」の活用法を中心に、病気のワンちゃんはもちろん、健康な子の食事も含めて、「愛犬の食の悩み」を解決に導く情報を発信していきます。 犬の食に精通した専門家が執筆しているため、動物栄養学にもとづく、確かな情報をお届けします。

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