202012.17Thu

犬の食手帳

犬の心臓病、低塩分だけではない3つの食事対策

塩

僧帽弁閉鎖不全症をはじめとする犬の心臓病では、「低塩分」の食事が推奨されています。

しかし、実は「低塩分」だけにとらわれすぎると健康全体には悪影響を及ぼすこともあり、他の栄養バランスを含めて十分な注意が必要です。このページでは、心臓病のワンちゃんにとって、大切な食事対策を3つのポイントにまとめながら、弊社が開発したお勧めのドッグフードをご案内いたします。

<目次>

  • 心臓病の犬に起こる身体の変化と「低塩分食」の関係
  • 犬の心臓病における「低塩分」の注意点
  • 犬の心臓病、3つの食事対策
  • 心臓病にお勧めのドッグフード(食事療法食)
  • 追記メッセージ&まとめ

心臓病の犬におこる身体の変化と「低塩分食」の関係

僧帽弁閉鎖不全症をはじめとする心臓病のワンちゃんでは、塩分を排泄しにくくなるという身体の変化が起こります。ナトリウムやクロールといった塩分の排泄が滞ると、心臓肥大や静脈うっ血が進み、高血圧にもつながります。

そういった身体の変化に合わせるために、「低塩分」の食事が求められます。

「腎臓ケア」を合わせる必要性

犬の心臓病は、腎臓病を併発しやすいという関係性にあります。

腎臓は、血液をろ過し不要物を尿として排出する役割を果たしています。そして、心臓病により血圧や血流が不安定になると、腎臓のろ過機能に負担が生じ腎臓病を生じやすくなるのです。また、腎臓病は心臓病の発症・進行につながるという現象も見られ、両疾患が病態を悪化させ合うという面もあります。

そのため、心臓病のワンちゃんは「腎臓に負担をかけない」食事内容を意識しなければなりません。

 

犬の心臓病における「低塩分」の注意点

一方で、塩分を少なくすることにはリスクもあります

ナトリウム・クロールといった塩分は、犬が必ず取り入れなければならない必須栄養素であり、これらが不足すると重大な問題が生じる可能性があります。そのため、確かに塩分を少なくすればするほど心臓負担は軽くなるものの、極端な塩分制限については、健康全体で逆効果になりうるということで、動物医療・動物栄養学の専門家でも警笛が鳴らされつつあります。

犬の心臓病、3つの食事対策

Dog
それでは、動物栄養学の研究報告から、犬の心臓病で大切な3つの食事対策をご案内します。「塩分調整」は確かに重要ですが、それ以外の要素も食事対策のポイントとなります。

1)適切な塩分バランス

犬の心臓病で少なめが望まれる塩分は「ナトリウム」「クロール」「リン」の3種です。逆に「カリウム」「マグネシウム」はある程度以上の量を取りいれることが望まれます。下記、犬の心臓病の食事において、推奨されている目安・塩分量になります。

ナトリウム0.15~0.25%、クロール:ナトリウムの1.5倍に調整、リン0.2~0.7%、カリウム0.4%以上、マグネシウム0.05%以上

ただし、先にご案内したとおり、極端に塩分を少なくすることには懐疑的な意見も出てきています。特に、ナトリウムについては0.3%前後の低塩分食で十分に心臓ケアが可能という見方もあります。そのため、ナトリウム量0.3%前後以下の低塩分食が心臓ケアの一つのポイントとなるところです。

2)心筋ケアの2成分

「L-カルニチン」「タウリン」という2成分の欠乏は、犬の心臓病と関係するという研究報告があります。実際に、拡張型心筋症などでこれら2成分が不足している症例があり、心筋の正常な機能に大切な栄養素と見られています。

これら2成分を補給し、心筋機能を健やかに保つことも、犬の心臓ケアにつながるポイントです。

3)ポリフェノールの活用

ポリフェノールには様々な種類がありますが、その中には心臓や血流に良いとされるものも存在します。そういったポリフェノールは、心臓の健康維持につながると考えられています。

プラスα、腎臓病への対応

上記3点に加え、心臓病と併発しやすい腎臓病にも配慮した食事内容であれば、なお安心です。腎臓病においても、ナトリウム・リンの制限は重要であり、合わせてタンパク質を少なめにすることなどが腎臓負担を和らげることにつながります。すでに腎臓病・心臓病を併発しているワンちゃんであれば、なおのこと腎臓に対応した食事療法が望まれます。

心臓病にお勧めのドッグフード(食事療法食)

「安心して長く続けられる心臓病ケアの食事」というコンセプトに基づいたドッグフードが「犬心 低たんぱくバランス」です。

→ 心臓病対応「犬心 低たんぱくバランス」

長く続けても大丈夫なように、極端な低塩分食にせずとも心臓ケアの栄養調整を実現したフードです。合わせて、併発しやすい腎臓病にも対応しており、総合栄養食としてバランスが取れた内容にもなっています。

心臓病ケア「犬心 低たんぱくバランス」5つのの特徴

①適度な塩分制限

心臓病のワンちゃんでは、ナトリウムの他、クロール・リン・カリウム・マグネシウムの含有量を適切に調整することが推奨されています。そして、「犬心 低たんぱくバランス」では、これらの塩分関連全ての含有量について、心臓病の子に適切な範囲に調整しています。

②心筋ケアの2成分

心筋ケアの2成分「L-カルニチン」「タウリン」を十分に補うことは、心臓病の犬にとって重要です。「犬心 低たんぱくバランス」は、L-カルニチンを0.02%以上・タウリンを0.01%以上含んでおり、十分量を補給できる内容に仕上げています。

③高ポリフェノール素材・ブルーベリー茎

ブルーベリー

ブルーベリーの茎部分は、果実部分に比べて多くのポリフェノールを含んでいます。実際に、ブルーベリー茎の抗酸化力は、果実の約360倍ということが科学報告されています。

また、「犬心 低たんぱくバランス」では、ポリフェノールの働きをサポートする冬虫夏草も原料使用しています。好相性2素材、「ブルーベリー茎」「冬虫夏草」の配合は「犬心 低たんぱくバランス」の機能においてカギとなっています。

④腎臓病にも対応

心臓病と併発しやすい腎臓病についても、「犬心 低たんぱくバランス」は万全の対応をとっています。

⑤人も食べられる、安心品質

全ての使用原料および製造方法において、「人も食べられる」品質で仕上げています。添加物や保存料などの人工的なものにとどまらず、重金属や放射能・農薬など、目に見えにくい汚染物にいたるまで、犬にとって好ましくない要素を排除した内容に仕上げています。

追記メッセージ&まとめ

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心臓病のワンちゃんにおいて、塩分制限は大切ですが、一方で極端な栄養の偏りは健康全体のデメリットとなりえます。そのため、「安心して長く続けられる」心臓病ケアの食事療法食として、「犬心 低たんぱくバランス」を開発した次第です。

まとめ

  • 犬の心臓病では、ナトリウム・クロール・リンといった塩分を制限した食事内容が望ましい。
  • 一方で、極端な塩分制限は、健康全体のデメリットもあるため、注意が必要。
  • 塩分制限の他、心筋ケアの2成分「L-カルニチン」「タウリン」や抗酸化物質の「ポリフェノール」を適切に補給することが良い。
  • 心臓病と腎臓病は併発しやすいため、腎臓に負担が少ない食事内容が好ましい。
  • 安心して長く続けられることをコンセプトに仕上げた「犬心 低たんぱくバランス」は、心臓病対応の食事療法食として、お勧めできる。

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