202510.01Wed
犬の食手帳成分・原材料が大きく変わる「消化器ケア」「元気キープ」「皮膚サポート+」について
2025年10月、犬心は全ドライフードを「発酵フード」にリニューアルします。
今回の変更は単なる製法の追加ではありません。
一部の商品では、より症状や体質に合うよう原材料や栄養設計も大きく見直し、愛犬の健康をさらに支えられる内容へと進化しました。
その中で、原材料や栄養成分値などで特に変化が大きいのが次の3商品です。
- 消化器ケア
- 元気キープ
- 皮膚サポート+
以上の3つの商品は、今回の リニューアルにより、従来の良さはそのままに、これまで対応が難しかった病気や併発症状にも寄り添えるようになりました。
ここでは、その背景とパワーアップしたポイントをご紹介します。
目次
- なぜ3商品は大きく変わるのか
- 発酵で何が変わる?栄養を届ける“新しい仕組み”とは?
- 各フード進化ポイント:①犬心 消化器ケア
- 各フード進化ポイント:②犬心 元気キープ
- 各フード進化ポイント:③犬心 皮膚サポート+
- まとめ
なぜ3商品は大きく変わるのか
従来の犬心フードは多くの飼い主さまとワンちゃんにご愛用いただいてきました。
しかし、特にこの3商品は対応の疾患内での個体差が大きく、ワンちゃんの、犬種や年齢、併発している病気よっては「どんな子にも合う」設計が難しいという課題がありました。
例えば、皮膚トラブルがある子が「皮膚サポート」を食べたいと思っていても、
他の持病や犬種特性によってはお勧めできないというケースがあったのです。
そこで犬心は、「どんな子でも対応できる」「どんな子でも安心して長く続けられる」ことを目指し、研究を重ねてきました。
そして、研究蓄積と発酵技術が合わさったことで実現したのが、今回のリニューアルです。
これまでの課題を解消しながら、体にやさしく健康を引き上げることが可能になりました。
コラム:発酵で何が変わる?栄養を届ける“新しい仕組み”とは?
犬心フードが発酵にこだわる最大の理由は、ただ“消化にやさしい”というだけでなく、
栄養素を必要な場所にきちんと届けられるようになる からです。
これは、「どんな子にも合うフード」を目指すうえで非常に大きな役割を担っています。
栄養素が届かない事もある!?
実は栄養素は、ただ口から入れただけで、全て吸収されて必要な場所で使われるというわけではありません。
吸収されずに体の外に出てしまったり、必要ない場所に届けられてしまったりすることもあります。
だからこそ、「きちんと必要とされているところに、栄養を届けたい」。
そのサポート役となるのが、発酵のチカラです。
発酵製法を取り入れると栄養素が体のすみずみの「本来必要とされる場所」に届けられるようになります。
発酵のチカラ①発酵で栄養が「小さく」吸収されやすい形になる
発酵により、タンパク質などの大切な栄養は小さく分解され、体の中で吸収しやすい形になります。
発酵のチカラ②栄養を届ける「専用宅配トラック」に変身
分解された小さなタンパク質「ペプチド」は、体の健康に欠かせない「栄養」とくっついて
「ペプチド複合体」を作ります。
この「ペプチド複合体」が栄養素を効率的に届けるカギ!
言い換えれば、ペプチドは体の中でそれぞれの栄養を届ける「専用宅配トラック」となり必要な部分まで栄養を届けてくれます。
例えばミネラル
「ペプチド」は「ミネラル」とくっつき、「ミネラルペプチド複合体」となります。
専用宅配トラックに乗ったミネラルは血液の流れに乗って体の中を移動。
体の中の必要な場所だけにお届け。
専用宅配トラックは、「このミネラルが必要だよ!」と体がサインを出している場所にたどり着いたときだけミネラルを降ろします。
必要な場所に無駄なく届ける
ペプチドの「ミネラル専用宅配トラック」に乗っていない普通のミネラルは、途中で迷子になったり、不必要な場所にくっついたりしてしまうことがあります。
そのために、必要な箇所に届かない。といった事も起こります。
けれども、ペプチドでできた「ミネラル専用宅配トラック」に乗っていれば、そういった無駄がありません。
「必要な場所に必要な分だけ」
栄養をピンポイントで届ける事ができるのです。
このように、さなざまな栄養を「体の必要とされる場所」に届けられることで…
☑ 幅広い体質や症状の違いにも対応できる
☑ 栄養が届くことで免疫を支え、健康維持に役立つ
☑ これまで対応が難しかった病気や犬種にも寄り添える
どんな子でも、安心して長く続けられ、
もっと健康で豊かな毎日を送れるように進化した犬心ドライフード。
ここからは、各フードの進化ポイントを詳しくご紹介します。
各フード進化ポイント:①犬心 消化器ケア
◆対象
胃腸疾患に対応したナチュラル療法食
◆従来商品の特徴と課題
-
- 高栄養&消化しやすい設計で、腸内の善玉菌を増やすサポート
- 胃腸の負担を減らしながら栄養の補給が可能
- 原材料のバランスの影響で、脂肪量の実質値がやや高くなる傾向があり「低脂肪食」が必須である一部の腸の疾患には対応しきれない課題があった
消化器ケアでは対応が難しかった代表的な疾患例
- タンパク漏出性腸症
- 腸リンパ管拡張症
- 低アルブミン血症
◆発酵リニューアルによる進化
発酵により栄養素が体に負担なく、必要な場所に効率的に届くようになりました。
その結果、脂肪量を大きく変えずに「低脂肪が必須の疾患」にも安心して対応可能に。
さらに善玉菌をサポートする力が大幅に強化され、腸活の面でも進化しています。
- ☑
善玉菌サポート力を最適化、腸活要素が大幅アップ - ☑
発酵技術により「低脂肪で消化しやすい」設計を実現 - ☑
従来対応が難しかった疾患(タンパク漏出性腸症・腸リンパ管拡張症・低アルブミン血症)にも対応可能に
◆成分・原材料の変更点
- 【成分値】
エネルギー:410kcal → 360kcal
租タンパク質:29%以上→26%以上
灰分:5%以下→ 6%以下 - 【見直しにより外れた原材料】
馬肉・じゃがいも・ゴマ・有胞子乳酸菌・グレインガム・オリゴ糖 - 【追加原材料】
豚肉・馬鈴薯エキス・酵母菌発酵抽出物・麹菌発酵抽出物・納豆菌・モリーユ茸・LPS・脱脂大豆・焙煎米ぬか・ライ麦・米油・全卵・ブルーベリー茎
※魚粉を雑節(魚)粉に表記を変更。
各フード進化ポイント:②犬心 元気キープ
◆対象
免疫力の維持を目的とした総合栄養食
※元々は「がん・腫瘍性疾患」に対応した療法食として販売していた「元気キープ」ですが、国内法改正により現在は免疫力キープにこだわった総合栄養食として提供しています。
◆従来商品の特徴と課題
- 高栄養かつ高脂肪タイプで、十分なエネルギー補給が可能
- ただし、「低脂肪食」が必要な疾患との併発や、「低脂肪食」が合う犬種の子には、高脂肪が負担となるケースがあった
- 糖質や炭水化物が一概に悪ではないが、「糖質制限が必要な状態」の場合には配慮が必要であり、糖質制限と両立できる低脂肪化が難しかった。
◆発酵リニューアルによる進化
脂肪と糖質の両方を抑えながらも、栄養をしっかり補えるフードへと進化しています。
さらに、発酵によりタンパク質の消化吸収がスムーズになることで、高タンパク質設計でありながらも体への負担を抑え、愛犬の元気と免疫力をやさしく支えられるフードとなりました。
- ☑
[低脂肪」になったことで、低脂肪食が必要な病気や犬種の子でも安心に - ☑
従来の「糖質制限」を維持しながらも必要な栄養をしっかり補える - ☑
発酵製法で高タンパク質でも体に負担をかけない、やさしい設計に - ☑
発酵技術によって免疫力サポート力もより一層パワーアップ
◆成分・原材料の変更点
- 【成分値】
エネルギー:420kcal → 390kcal
租タンパク質:29%以上→37%以上
租脂肪: 12%以上 →9%以上
灰分:5%以下→ 7%以下 - 【見直しにより外れた原材料】
いりゴマ・グレインガム・乾燥おから - 【追加原材料】
豚レバー・馬鈴薯エキス・酵母菌発酵抽出物・麹菌発酵抽出物・納豆菌・モリーユ茸・発酵雑節(魚)粉・タピオカ澱粉・発酵大豆・菜種脂・焙煎米ぬか
各フード進化ポイント:③犬心 皮膚サポート+
◆対象
幅広い皮膚病ケアに対応するナチュラル療法食
◆従来商品の特徴と課題
- 皮脂バランスの観点から、脂肪を必要とするタイプの皮膚病には効果的
- 高脂肪タイプのため、「低脂肪食」が望ましい病気や犬種には合わない場合があった
- 免疫の乱れが顕著な場合、対応しきれない課題があった
-
皮膚病には、膿皮症・アトピー性皮膚炎・マラセチア感染症・カイセン・脂漏性皮膚炎・アレルギー性皮膚炎など多様な症状があります。
-
一つのフードで全てに十分対応するのは難しく、特に「皮脂バランスの崩れ」と「免疫の乱れ」の二大要因への対応が課題でした。
-
例えば、「皮脂バランス」は、ある程度フードの脂肪量を多くした方が良い場合と、低脂肪でないとうまくいかない症状があり、相反するケースへの対応が難しかったのです。
◆発酵リニューアルによる進化
発酵製法を導入することで、栄養を必要な箇所に効率よく届けられるようになり、あらゆる皮脂バランスの乱れに対応可能に。
低脂肪設計であっても、「皮脂が必要とする脂肪」をきちんと届けられるため、多様な皮膚病にアプローチできます。
さらに、発酵によって免疫バランスを整える力も大幅に高まり、幅広い皮膚トラブルに対応できるようになりました。
- ☑
[低脂肪」になったことで、「低脂肪食」が必要な子でも安心して続けられる - ☑
必要な脂肪だけを届ける発酵メリットにより、皮脂バランスの乱れにも対応 ⇒ 多様な皮膚病に対応可能 - ☑
免疫バランスを良い状態に保つ機能が強化され、あらゆる皮膚トラブルをサポート
◆成分・原材料の変更点
- 【成分値】
租タンパク質:30%以上 → 34%以上
租脂肪:12%以上→8%以上
租繊維: 4%以下 →6%以下
灰分:5%以下→ 7%以下
水分:8%以下→→ 10%以下 - 【見直しにより外れた原材料】
いりゴマ・グレインガム・緑茶・りんご・安定型・ビタミンC・冬虫夏草 - 【追加原材料】
豚レバー・焙煎米ぬかエキス・馬鈴薯エキス・酵母菌発酵抽出物・麹菌発酵抽出物・納豆菌・モリーユ茸・脱脂粉乳・ブルーベリー茎・パン粉(低グルテン)・菜種油・タピオカ澱粉・オリゴ糖・ローズマリー抽出物・ユッカ・発酵大豆
※とうもろこしをコーンミールに表記を変更致しました。
まとめ
発酵フードは、愛犬の体が本来求める栄養の働きをサポートし、「必要な場所に栄養を届けやすい」という特長があります。
この特徴により、フードの合う・合わないという課題を解消できることが、発酵リニューアルの大きなメリットなのです。
この発酵の力によって、従来のフードでは対応が難しかった
犬種や体質の違い、また病気に必要な特別な食事制限にも配慮しやすくなりました。
つまり…
☑今までフードが合っていた子は、より健康が引きあがり、安心して続けられる
☑ 犬種や病気の併発症状などで、合わないと感じていた子でも対応できる内容になった
☑ 飼い主様にとって「フード選びの悩み」が少なくなる
そんな進化が、今回のリニューアルの大きなメリットです。
今回ご紹介した3商品以外のドライフードも、もちろん全ての機能がパワーアップしています。
「どんな子でも、より安心して続けられるフードへ」
新しくなる犬心ドライフードに、ぜひご期待ください。